理事長挨拶
ごあいさつ
日本証券経済研究所は、わが国を代表する金融・資本市場に関する専門研究機関として、独立かつ中立的な立場で、金融・資本市場の機能、制度等について研究調査を行うほか、講演会の開催、「証券図書館」の運営等の活動を行っています。
当研究所は、1961年に当時の証券界の発意により、証券に関する基礎理論、基本問題及び証券市場構造のあり方等を研究調査するために設立されました。お陰様で設立以来60年余の長きにわたり、当研究所は広く証券界に支えられ、金融・資本市場等に関する基礎的な研究調査、情報の収集と公表を通じて、金融・資本市場及び関連分野の学術の振興に貢献してまいりました。
今日、経済・金融のグローバル化、テクノロジーの急速な発展、世界の金融政策の変化やサステナブルな社会への対応などにより、金融・資本市場の機能やメカニズム、金融規制のあり方が根本的に問われる時代になっています。とりわけポストコロナの世界の経済・社会、金融・資本市場に対して、益々強い関心が寄せられています。また、ロシアによるウクライナ侵攻により世界は大きな影響を受けております。こうした状況にあって、当研究所としては、その時々の研究課題に正面から向き合い、研究の進め方などにも工夫を凝らしつつ、専門家による様々なテーマの研究会を開催しております。研究会は、サステナビリティの潮流も踏まえつつ各種の政策提言を行うほか、研究者と実務者を繫ぐ議論の場として有意義なものとなっております。また、タイムリーな課題を扱う講演会やシンポジウムについてもDX化を推進しつつ開催しており、それらの活動を通じて、関係各方面の期待に応えてまいりたいと考えています。
当研究所は、季刊学術誌「証券経済研究」や月刊「証券レビュー」、隔月刊「証研レポート」等の定期刊行物を発行しています。また、日本や主要国の証券市場を分かりやすく解説した「図説 証券市場シリーズ」、証券に関わる膨大な資料を編纂した「日本証券史資料」、研究会における研究活動の成果を取りまとめた単行本など様々な図書を出版しています。
当研究所のホームページでは、それらの刊行物の内容を公開するとともに、東京・大阪の「証券図書館」の図書・論文等や「証券年表」の検索サービスなどを提供するとともに、メールマガジンやSNSにより更新情報をタイムリーに配信しています。また、「証券統計ポータルサイト」では、証券分野の諸機関が公表している諸統計に速やかにアクセスできる環境を整えています。
金融・資本市場に知見と関心を持つ方々には、是非、当研究所の研究調査の成果を活用して頂くとともに、当研究所の活動にご支援・ご協力を頂きますようお願い申し上げます。