経済一般書
金融規制の動向と証券業
2007年後半以降、アメリカを震源地とするサブプライム問題の深刻化は、遂に大手投資銀行の一角であるリーマン・ブラザーズの破綻をもたらし、世界の金融システムはリーマン・ショックと呼ばれる大混乱に陥った。危機の再発防止のために、国際機関および先進各国で金融システム全体の見直しと改革に向けた取組みが続けられている。既にアメリカでは、2010年7月に包括的な金融改革法であるドッド=フランク法が成立した。
本書は、証券経営研究会による論文集である。金融規制改革の進展により証券経営の将来のあり方も大きな影響を受けることが避けられないとの意図を込めて、『金融規制の動向と証券業』というタイトルを付した。
目次
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第1部 金融規制
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第1章 同時多発型金融危機と金融業務
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第2章 シャドー・バンキング・システムと金融規制
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第3章 ドッド・フランク(DF)法とヘッジファンド
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第4章 金融商品取引法におけるデリバティブ規制とその動向
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第2部 証券経営、証券業務
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第5章 銀証連携ビジネスモデル
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第6章 金融危機と米国ネット証券会社
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第7章 アメリカ大手金融機関の引受業務とトレーディング業務
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第8章 わが国における投資銀行ビジネスの現状と展望
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第9章 大手証券グループのファンド業務および各種のブティック型ファンド
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第10章 分配型投資信託と収益率配列のリスク