経済一般書
リスクと税制
多くの経済主体は様々なリスク、すなわち、不確実性に直面している。このことを反映して、これまでの経済学もリスクを考慮した幾多の優れた分析を積み重ねてきており、証券税制論もその例外ではない。
証券税制研究会では、これらの既存研究を踏まえつつ、以下の点に注目して、「リスクと税制」に関する研究の進展を試みた。
第一に、これまでの証券税制論が取り組んできた、株式等の資産価値変動リスクや企業の投資リスクと税制の関連についての研究を、理論的・実証的に発展させる。その際、各国における最近の租税政策や新しい経済理論の展開に注目する。
第二に、リスクの内容をより広く捉え、賃金率の不確実性、個人の長寿リスクなどにも注目して、これらのリスクと税制の関連を分析する。
本書は、この問題意識のもとに設定された研究プロジェクトの成果をまとめた報告書である。
目次
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静岡大学学術院人文社会科学領域准教授 高松慶裕
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一橋大学国際・公共政策大学院准教授 國枝繁樹
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当研究所主任研究員 山田直夫
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獨協大学経済学部教授・当研究所客員研究員 野村容康
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東洋大学経済学部教授 大野裕之
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中央大学経済学部教授 篠原正博
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早稲田大学政治経済学術院教授 馬場義久
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横浜国立大学大学院国際社会科学研究院教授 岩崎政明