経済一般書
環南シナ海の国・地域の金融・資本市場
本書は、南シナ海を取り囲むアセアン諸国の金融・資本市場の最新状況について、調査・分析を行った、アジア資本市場研究会の成果物である。本書は、2005年7月に設置されたアジア資本市場研究会の研究が一巡した結果を示すものといえるが、この間、アジア各国・地域の金融・資本市場は文字通り目を見張る発展を示している。とくに、経済規模の拡大と相まって成長する中国の存在感は大きく、アジア各国が中国の影響を直接、間接に受けていることは間違いない。こうした中、日本も様々な形でアジア地域の金融・資本市場に対する協力と支援を行ってきた。今回取り上げた各国も、日本にとって重要な国々ばかりである。
中国が進める「一帯一路」戦略がこの地域にどのような影響を与えていくか、各国のほとんどが、中国との領海問題や外交問題を抱えている点も見逃せない。
今後、日本は、これらの国々、地域とどのように向き合っていくべきなのか。本書により、金融・資本市場の分野からの何らかのヒントが抽出できれば幸いである。
目次
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大和総研副理事長・当研究所理事 川村雄介
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アジア開発銀行研究所総務部長 中林伸一
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獨協大学経済学部国際環境経済学科教授 木原隆司
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野村資本市場研究所主任研究員(シンガポール駐在) 北野陽平
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神田外語大学外国語学部客員教授 安達精司
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日本取引所グループグローバル戦略部課長 吉松和彦
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ナウキャスト取締役CSO 広瀬健
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大和総研金融調査部主任研究員 土屋貴裕
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中国南開大学経済学院教授・当研究所客員研究員 薛軍