学術研究会
株式市場研究会(主査 吉川真裕 日本証券経済研究所客員研究員)
当研究会では、「日本の株価形成に関わる問題点」を基本的なテーマに据えており、最近の株式市場の動向や市場取引の諸問題等を具体的な研究対象としている。具体的には、ファンダメンタルズと株価を結び付ける役割を果たすコーポレート・ガバナンス、流通市場における需給関係を一致させる仕組みであるマイクロ・ストラクチャーに主眼を置いている。前者については、様々な現実の事象のフォローを継続する予定である。その上で、コーポレート・ガバナンスの望ましいあり方について考察を加える。後者については、情報技術の発展に伴って流通市場の仕組みが変貌を遂げたが、それによって明らかになった取引メカニズムの本質について整理する予定である。
メンバー
(令和5年1月18日現在)
主 査 | 吉 川 真 裕 | 日本証券経済研究所客員研究員 |
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岩 澤 誠一郎 | 名古屋商科大学ビジネススクール研究科長 | |
木 村 真生子 | 筑波大学ビジネスサイエンス系教授 | |
清 水 葉 子 | 福井県立大学経済学部教授 * | |
鈴 木 誠 | 文教大学経営学部教授 | |
平 山 賢 一 | 東京海上アセットマネジメント参与チーフストラテジスト | |
福 本 葵 | 帝塚山大学法学部法学科教授 * | |
船 岡 健 太 | 九州産業大学商学部教授 * | |
米 山 徹 幸 | PFP研究所フェロー | |
田 代 一 聡 | 日本証券経済研究所研究員 |
(注)*印は当研究所の客員研究員を兼務
[敬称略]
最近の活動状況
令和4年3月にこれまでの研究成果をとりまとめ、『証券経済研究』第117号に発表した。
令和6年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「堂島米市場の価格変動分析ー指数先物市場とスポット市場ー」(10月21日)
神戸大学経済経営研究所 准教授 髙橋 秀徳氏
○ 「貸株市場を経由した日本銀行による ETF 買入政策の効果」(9月9日)
一橋大学大学院経営管理研究科 博士課程後期 みずほ証券 グローバルマーケッツ部門 三浦 真理子氏
○ 「The Prewar Financial System and the Dynamics of Corporate Financing」(8月19日)
金沢星稜大学教授 吉田 隆氏
○ 「対話による企業価値向上:機関投資家の視点から」(7月8日)
お茶の水女子大学 ジェンダードイノベーション研究所 福田 智美氏
○ 「新規株式公開企業において女性取締役の存在がアンダープライシングの水準に及ぼす影響」(6月10日)
九州産業大学教授 船岡 健太氏
○ 「Should investors care about biodiversity risk? The link between biodiversity and firm performance」(5月13日)
当研究所研究員 グエン・テイ・フォン・タン氏
○ 「GPIFによるESG投資は「ポートフォリオのリスク調整後のリターンの改善効果」を達成することができるか?」(4月15日)
名古屋商科大学大学院教授 岩澤 誠一郎氏
令和5年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「サステイナビリティ情報の開示に関する今後の展望」(3月11日)
株式会社大和総研金融調査部 藤野 大輝氏
○ 「無形資産と無形負債について~ESGのSであるサイバーセキュリティ投資などを具体例にする」(2月14日)
学習院大学名誉教授 辰巳 憲一氏
○ 「パッシブ投資家の議決権行使」(1月15日)
SMBC日興証券株式調査部チーフクオンツアナリスト 伊藤 桂一氏
○ 「気候変動と取締役の責任」(12月11日)
筑波大学大学院教授 木村 真生子氏
○ 「ESGファンドのパフォーマンス~ESMAによる分析~」(11月13日)
当研究所客員研究員 吉川 真裕氏
○ 「株式市場によるグリーン特許の評価」(10月16日)
東京工業大学工学院 木村 遥介氏
○ 「カーボン・クレジット市場開設の背景と今後の展望」(9月11日)
株式会社東京証券取引所カーボン・クレジット市場整備室室長 松尾 琢己氏
○ 「EU排出量取引制度と炭素国境調整措置」(8月23日)
京都大学大学院教授 諸富 徹氏
○ 「会社法に基づく開示の在り方—社外取締役の役割を素材にして—」(7月10日)
宝印刷株式会社ディスクロージャー研究二部 下村 侑子氏
峯岸 弘和氏
○ 「わが国債券市場におけるグリーンボンドプレミアムの検証」(6月12日)
東海大学教授・当研究所客員研究員 久田 祥子氏
○ 「ファミリー企業の新規株式公開におけるアンダープライシングに関する実証研究」(5月15日)
九州産業大学教授・当研究所客員研究員 船岡 健太氏
○ 「ESGと企業価値」(4月17日)
慶応義塾大学教授 沖本 竜義氏
令和4年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「米国のUniversal proxyの導入」(3月13日)
帝塚山大学教授・当研究所客員研究員 福本 葵氏
○ 「CSRと企業価値—先行研究からの示唆」(2月13日)
中央大学教授 佐々木 隆文氏
○ 「日本銀行と株式市場についての一考察」(1月16日)
東京海上アセットマネジメント株式会社参与チーフストラテジスト 平山 賢一氏
○ 「ウォーム・グロウ(warm-glow),外部性,企業価値:ESGファンドの役割」(12月12日)
横浜国立大学名誉教授 倉澤 資成氏
○ 「BIS関連統計からみた店頭デリバティブ市場の現状」(11月14日)
日本銀行金融市場局総務課市場統計グループ長企画役 藤本 啓氏
○ 「ESGと企業価値、機関投資家の非同質的特性」(10月17日)
青山学院大学教授 白須 洋子氏
○ 「最近の米国市場動向について」(9月12日)
東京証券取引所ニューヨークオフィス 大墳 剛士氏
○ 「ESG開示の最近の議論、現状、課題」(8月22日)
株式会社野村総合研究所上級研究員 三井 千絵氏
○ 「ESG投資と気候変動、コーポレートガバナンス、 ESG情報開示」(7月11日)
S&P Dow Jones Indices 寺山 恵氏
○ 「最良執行のあり方等に関するTFと最良執行方針等規制の見直し」(6月13日)
大和総研金融調査部制度調査課長 横山 淳氏
○ 「米国のペーメント・フォー・オーダーフローと注文回送—制度面からの検討—」(5月16日)
福井県立大学教授・当研究所客員研究員 清水 葉子氏
○ 「ESG投資の拡大とESGに関する論点の整理」(4月18日)
大和総研金融調査部制度調査課兼SDGsコンサルティング室研究員 藤野 大輝氏
令和3年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「ファミリー企業の新規株式公開におけるアンダープライシングの決定要因」(3月14日)
九州産業大学教授・当研究所客員研究員 船岡 健太氏
○ 「新型コロナ下の株価指数の連関性」(2月14日)
長崎県立大学准教授 小原 篤次氏
○ 「コロナ時代のIR」(1月17日)
埼玉学園大学大学院客員教授 米山 徹幸氏
○ 「The Impact of Salience on Investor Expectation: Evidence from Stock Price Forecasting Website」(12月20日)
名古屋商科大学大学院教授 岩澤 誠一郎氏
○ 「短期清算取引と繰延料推移」(11月15日)
東京海上アセットマネジメント株式会社執行役員運用本部長 平山 賢一氏
○ 「ESMAデータから見たヨーロッパの株式流通市場」(10月18日)
当研究所客員研究員 吉川 真裕氏
○ 「企業支配の政治経済学:経営者支配の構造変化と株主配分」(9月6日)
岐阜大学准教授 柴田 努氏
○ 「金融分野における人工知能技術の応用と課題」(8月23日)
東京大学大学院教授 和泉 潔氏
○ 「生産‐小売関係と最適資本構成」(7月5日)
横浜国立大学名誉教授 倉澤 資成氏
○ 「内国株式の投資指標とリターン/リスク 株式投資体験アプリ開発時の分析結果のご紹介」(6月14日)
あせまねライフ株式会社 代表取締役
金融リテラシー.COM 代表 小原沢則之氏
○ 「FSB(金融安定理事会)は、何をやってきたのか
—リーマンショック以降における国際金融監督・規制の推移—」(5月17日)
国士舘大学教授 野下 保利氏
○ 「SPAC(特別買収目的会社)とは何か」(4月12日)
帝塚山大学教授・当研究所客員研究員 福本 葵氏
令和2年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「資産価格への理解」(3月22日)
文教大学教授 鈴木 誠氏
○ 「市場のみの金融危機と企業の資本構成」(2月22日)
金沢星稜大学教授 吉田 隆氏
○ 「労働組合とコーポレートファイナンス」(1月18日)
当研究所研究員 頭士奈加子氏
○ 「残差利益モデル: 不都合な真実」(12月14日)
横浜国立大学名誉教授・当研究所客員研究員 倉澤 資成氏
○ 「「顧客本位の業務運営に関する原則」の改訂について」(11月30日)
大和総研金融調査部主任研究員 横山 淳氏
○ 「市場激変時における新規株式公開市場の価格形成—新型コロナウイルス感染拡大期のケース—」(10月19日)
九州産業大学教授・当研究所客員研究員 船岡 健太氏
○ 「ロボアドバイザー規制の構築に向けた新たな視座—Hybrid型ロボアドバイザーの可能性—」(9月28日)
筑波大学大学院教授 木村真生子氏
○ 「デジタル通貨とは何か」(8月27日)
麗澤大学教授 中島 真志氏
○ 「資本コストの蹉跌」(7月13日)
横浜国立大学名誉教授・当研究所客員研究員 倉澤 資成氏
○ 「戦時末期の株式投資成果」(6月20日)
東京海上アセットマネジメント 執行役員 運用本部長 平山 賢一氏
平成31年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「米国株式市場の変貌」(2月27日)
当研究所客員研究員 吉川 真裕氏
○ 「IFRS適用に伴うのれんの事後の会計処理が財務諸表に与える影響」(1月20日)
東海大学教授 久田 祥子氏
○ 「金融法制抜本見直しの動き〜金融制度SG、決済・仲介WG、資金決済法等改正法を中心に〜」(12月2日)
大和総研金融調査部 主任研究員 横山 淳氏
○ 「アルゴリズム取引の問題点と今後の課題」(11月18日)
首都大学東京大学院教授 足立 高徳氏
○ 「日本企業のガバナンスの実例調査」(10月28日)
ガバナンス評価研究会代表 藤田 利之氏
○ 「BSから見る米国大企業の金融化」(9月10日)
駒澤大学教授 小倉将志郎氏
○ 「長期保有株主を優遇する議決権行使制度—tenure voting, royalty shareまたはtime phased voting—」(8月26日)
帝塚山大学教授・当研究所客員研究員 福本 葵氏
○ 「地政学リスクの未来」(7月29日)
国際地政学研究所 奥山 真司氏
○ 「株式におけるデリバティブ市場と現物市場の関わり」(6月17日)
株式会社シンプレクス・インスティテュート 代表取締役 伊藤 裕輔氏
○ 「株価の価値源泉を求めて—ベンサムのアダム・スミス批判の含意—」(5月27日)
国士舘大学教授 野下 保利氏
○ 「ESG情報とIR」(4月15日)
埼玉学園大学大学院客員教授 米山 徹幸氏
平成30年度における研究会の開催状況は次のとおりである。
○ 「The Benefits of Being Public: Evidence from Duration Analyses of Corporate Financing」(3月25日)
金沢星陵大学教授 吉田 隆氏
○ 「ROE再考」(2月18日)
文教大学教授 鈴木 誠氏
○ 「IT企業と伝統企業に見られるガバナンスの課題:2018年の海外の株主総会から」(1月28日)
ガバナンス評価研究会代表 藤田 利之氏
○ 「入札制度の課題と解決策—日本の公共調達を例に—」(11月26日)
学習院大学名誉教授 辰巳 憲一氏
○ 「国内機関投資家の日本株への資産配分は合理的か?」(10月15日)
名古屋商科大学教授 岩澤誠一郎氏
○ 「貸借取引の制限措置・逆日歩と株価の関係について」(9月11日)
日本証券金融株式会社 貸借取引部 吉田 隆寛氏
○ 「Spotify’s Direct Listing」(8月27日)
帝塚山大学教授・当研究所客員研究員 福本 葵氏
○ 「個人大株主の株式保有と税務インセンティブ」(7月23日)
筑波大学大学院助教 折原 正訓氏
○ 「新規株式公開における地域銀行の役割」(6月25日)
九州産業大学准教授・当研究所客員研究員 船岡 健太氏
○ 「証券投資と人工知能技術」(5月28日)
慶應義塾大学大学院教授 高橋 大志氏
○ 「日本におけるダーク・プールの実態分析」(4月16日)
東京証券取引所株式部株式総務課長 大墳 剛士氏