トップ  >>  出版物・研究成果等 >> 証券経済研究 2013年度 >> 第83号(2013年9月)

出版物・研究成果等

当研究所の出版物の購入を希望される方は、「刊行物購入について」をご覧下さい。

証券経済研究 第83号(2013年9月)

「再生・破綻処理計画(RRP)」の問題点と課題

漆畑春彦(平成国際大学教授)

〔要 旨〕
 近年の金融危機後に展開される国際金融規制改革において,金融機関の破綻処理制度のあり方は主要な検討テーマである。中でも,将来自社が破綻状況となった場合,どのような体制や手続きに則り破綻処理を行うのかについて,事前に(平時のうちから)金融機関に策定させる破綻処理計画(Resolition Plan)の導入は,その中心的な項目となっている。一連の破綻処理制度論議では,金融機関が厳しいストレス状況に入った際に財務健全化や存続可能性を確保するための対策オプションを特定する再生計画(Recovery Plan)と併せ,適正な「再生・破綻処理計画(RRP・Recovery and Resolution Plan)」はどうあるべきかが問題となっている。RRPは,「大きすぎてつぶせない(too-big-to-fail)」金融機関のモラルハザード回避策として期待されるが,当局や金融機関ではなお賛否両論の対象となっている。その意義に賛同する見解がある反面,RRPの策定は金融機関経営やさらには金融システムの安定にも逆効果だという見解もある。本稿では,近年の国際金融規制改革におけるRRPの導入論議を概観し,先行研究などを参考にその問題点や課題について明らかにしたい。

全文PDFダウンロード

Get ADOBE READER
PDFの閲覧にはAdobe Readerが必要です。

お探しの出版物が見つからない場合は「出版物検索」ページでキーワードを入力してお探しください。